真言宗豊山派
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豊山派の成立ち
真言宗豊山派は真言密教を大成された弘法大師とそ
の教えを受け継いだ、中興の祖、興教大師を信奉し
さらに派祖専誉僧正などの先徳の教えを生かし、寺
院、僧侶、檀信徒が一体となって真言密教の教えと
信仰をもって世の中に理想の密厳仏国土を築くこと
をめざしている宗派です。平安初期に中国で真言密
教のすべての教えを恵果阿闍梨より授かった弘法大
師は、日本で真言宗を開宗されました。真言宗は高
野山を中心に教えを広めましたが、平安末期には一
時衰退してしまいました。中興の祖、興教大師は弘
法大師の教学を復興させ、さらに新しいエネルギー
を真言宗に吹き込んで根来寺を創建されました。根
来寺での興教大師の教えは受け継がれ、鎌倉時代に
は頼瑜僧正によって新義真言宗が成立しました。新
義真言宗は根来寺を中心に大変栄えましたが、戦国
時代に根来寺は焼き討ちにあって、壊滅状態になり
専誉僧正と玄宥僧正という二人のすぐれた学僧が根
来寺を離れました。
弘法大師像
弘法大師像(金剛峯寺)
玄宥僧正は京都の智積院で智山派を興し専誉僧正は奈良の長谷寺で豊山派を興し
ました。豊山派の名は長谷寺の山号「豊山」に由来するものです。江戸時代、長
谷寺は豊山派の総本山として、また学問の寺として大いに栄えました。一方、関
東では豊山の隆光僧正が徳川幕府の厚い信頼を受け、護国寺を建立して江戸の豊
山派の一大拠点とし、また、関東一円に多くの豊山派末寺を増やして豊山派寺院
の隆盛を築き上げました。
豊山派構成について
長谷寺山門
長谷寺山門
豊山派は、総本山を奈良県桜井市の長谷寺に定め、大本山を東京都文
京区の護国寺として、全国に約3,000ヶ寺、僧侶(教師)数、約
5,000人、檀信徒数200万人にも達する大きな宗教団体です。
豊山派の最高指導者は、管長と称し長谷寺の化主(住職)を兼ねてい
ます。豊山派は宗教法人として国の認証を受け、宗務所を護国寺境内
に置いて、さまざまな活動を行っています。宗務組織としては宗務総
長が事務を統括し、総務、教務、財務、教化の4つの部がそれぞれに
行政を担当しています。宗務所では、所属寺院の包括、認証、指導な
どの事務的な教務の他に、教育、出版事業、布教研修、教化研修など
数多くの事業を行っています。
研究機関としては、宗学研究所、布教研究所、事相研究所、現
代教化研究所があり、それぞれに専門の研究がなされています
また、豊山流大師講や仏教青年会、仏教婦人会、教職員の連盟
保育連合会などの外郭団体が、豊山派を支える組織として活動
をしています。豊山派は、全国を48の地区に分けて、宗務支
所を置き、地域の所属寺院を統括して行政や教化活動を分担し
ています。豊山派では子弟教育、僧侶(教師)養成のために大
正大学、種智院大学、専修学院、総本山研修所、教化センター
養成所などで教学や事相、儀式法要を履修研鑚することが指定
されています。
桜の長谷寺
桜の長谷寺